鮎屋の滝
洲本川の源流にあり、豊かな水量と約15mの落差を持ち、清流が轟音を立てながら落ちる島内最大の滝です。古くから島民はもとより多くの人に「お滝さん」と呼ばれ親しまれてきました。滝のそばには八大竜王の社や不動堂が建ち、上流には鮎屋ダムがあります。駐車場から滝までは整備された遊歩道があり、道中は渓谷の風景を楽しむことができます。


鮎屋の森
滝周辺には高さ20mを超えるコジイ・スダジイ・ヒメユズリハ・モチノキ等の常緑広葉樹からなる太古の森が広がっています。この森には、全国的にも珍しく貴重な南方系植物が多く生育しています。南方系植物とは沖縄・九州・四国地方に生育する植物のことで近畿地方の淡路島に生育することは大変珍しいことです。この貴重な植物が生育しているのは、鮎屋の森が地域の方たちから大切にされてきた証といえます。
里山ふれあい森づくり(ミニ里山公園型)
兵庫県が主体となり、歩道・散策道・タケノコ園・展望台整備事業が平成20年3月に完成しました。
林内には近畿散歩道のコースがあり、散策道も整備されており、自然観察や森林浴が楽しめます。



主な樹種:コナラ、モチツツジ、ヤマザクラ、ウバメガシ、アラカシ、ヤマモモ、クリ、スダジイ、コジイ、モチノキ等

放置竹林を整備し竹の子園として再生しました。

シカの食害を受ける地域と食害を受けない地域を比較して経年変化を学習できるよう、シカ柵で森林の一部を囲んだ学習エリアを設置しました。
鮎屋ダム

鮎屋温泉

鮎屋の滝上流には古くから農業用水の5箇所の関があり、一ノ瀬から五ノ瀬と呼ばれていました。その三ノ瀬付近では冬の寒い日でも蒸気のようなものが上がっていました。付近の温度は高く、厳寒の日でも凍結しなかったと云われています。
昭和27年頃、源泉地点の河川横に専用槽を設置。竹を材料に連結し1,700m下流の滝まで配管を施し鮎屋温泉「鮎屋荘」が誕生。淡路島では珍しい硫黄成分を含んだ療養泉で「洲本温泉の奥座敷」として利用されてきました。
しかし、昭和44年の鮎屋ダム築造に伴い源泉がダム湖底に埋没し、温泉は閉鎖となり宿も壊されました。その鮎屋ダムが40年ぶりに排水したことを機に、地元住民がかつての利用源泉位置を調査し、当時利用していた源泉設備を探し当てるに至りました。そして、その温泉を誰もが利用できるよう整備しました。